※なお、タイトルには深い意味はありません

なんとなく国土交通省の国土情報ウェブマッピングシステムで 「国土骨格→流路」を有効にしてなんとなく見たところ、ふと気づいたのであった。

京王線調布駅付近に河川がないか?そんな馬鹿な。

京王線調布駅付近が全力で「流路」と重なっている(出典:国土情報ウェブマップシステム 国土交通省)

さて、この国土情報ウェブマッピングシステムは、これらの数値情報をダウンロードすることができる。 そこで「流路」情報のデータを取得して調べれば何の川なのかということを調査できる。

国土数値情報ダウンロードサービス(国土数値情報統一フォーマット版)から、流域情報と河川台帳を解析した結果、 この河川の正体は「清水川(河川コード 83030113)」と判明した。 なお、岩戸川、喜多見川とも呼ばれることがあるようである。 河川台帳によると流路延長10.2kmであり結構長い。

多摩川水系清水川概略(出典:国土数値情報(流路データ) 国土交通省

緯度経度情報から流路を起こすと、 京王線飛田給駅付近(!)を起点として京王線に沿って調布駅を超え布田駅まで東に流れる。 布田駅付近で方向を南に変え狛江通りの西側を通り弁天池・ひょうたん池付近に注ぐ。 その後、小田急線狛江駅・世田谷通りを超えて岩戸川緑道・喜多見緑道などを通って野川(多摩川の支流)に合流するようだ。

しかし、狛江より上流、飛田給〜狛江の間には古い航空写真などを見てもみつからない…。 どうしらべても、清水川の源流は小田急狛江駅脇の池(弁天池・ひょうたん池)としか出てこない。 しかも川の存在が確実(緑道などが残っている)狛江より下流は蛇行をしているのに、狛江より上流はやけになめらかな(蛇行していない)流れである。


小田急狛江駅付近に念の為注釈をいれておこう。 狛江駅付近は河川・用水路が入り組んでいた。 (現在はすべて廃止または暗渠となっている。)

狛江駅付近の河川・用水路(跡)概略図

余水吐?と図示した六郷用水から分水し清水川に注ぐ流れは詳細不明であるが、 「鎌倉橋」という名の橋の遺構が残っているので存在したことは確かといえよう。

鎌倉橋の遺構

しかし、探せども図で赤で示した方向には河川跡っぽいものは見当たらなかった。 もちろん上流の調布駅や飛田給付近もしかり。 そもそも、狛江より上流、特に調布駅付近が他と比べて標高が低いといったことにもなっていないので、そもそも川らしいところもなく、あったとしても人工開削と思われるのだが…。

個人的には狛江より上流の流れは間違い(バグ?)のように思える。 だとしても、いったい狛江より上流の流れの緯度経度情報はどこからもってきたのだろうか。 リバーファインディング力(河川探索力)のある「DC」の人が居るのならきいてみたいものである。

参考文献